夕日の中で考え込む女性

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第3回|怒らない私が突然爆発していた本当の理由ー我慢してきた感情が、最後に選んだ形

この連載は、

【自分の人生に戻る9つのプロセス】の3回目です。

 

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怒りに振り回されず、落ち着いて選択できる私へ

 

私は、

怒りを感じない人だったわけではありません。

 

むしろ、

長いあいだ、

怒りを感じ続けてきた人でした。

 

ただ、

怒りを怒りとして扱うことが、

私にはできなかったのです。

 

我慢し続けることで、感情は後回しにされていた

 

静かな朝の窓辺の風景

 

振り返ると私は、

ずっと我慢する人でした。

 

頼まれたら断れない。

無理でも「大丈夫」と言ってしまう。

本当は嫌でも、

笑ってやり過ごしてしまう。

 

そして後から、

どっと疲れる。

 

我慢することは、

優しさだと思っていました。

 

空気を読むこと。

波風を立てないこと。

相手を優先すること。

 

それができるのが大人で、

ちゃんとしている人なのだと。

 

でも、

心のどこかで

いつも苦しさがありました。

 

我慢している最中は、

案外、平気な顔をしています。

 

でも、

ひとりになると、

理由のわからないイライラが出てきたり、

急に疲れ切ってしまったり。

 

ときどき、

どうしてこんなに苦しいのか、

自分でも分からなくなることがありました。

 

今なら分かります。

私は、

我慢が得意だったのではありません。

 

我慢するしかなかっただけでした。

 

我慢は、

意思の弱さではありません。

 

怠けでも、

未熟さでもありません。

 

その場で生きていくために、

関係を壊さないために、

選んできたとても現実的な方法でした。

 

怒りに振り回されていたのではなく、感じるのが遅れていただけ

 

困惑した表情の女性

 

私は長いあいだ、

自分は「怒りっぽい人」だと思っていました。

 

普段は穏やかなのに、

ある日突然、

感情が爆発してしまう。

 

自分でも驚くほど強く、

あとからひどく疲れる。

そして、強い自己嫌悪が残る。

 

「どうして私は、

こんなふうに感情をコントロールできないんだろう」

 

そうやって、

怒りを感じる自分を責めてきました。

 

今ならはっきり分かります。

 

私は、

怒りに振り回されていたのではありません。

 

怒りを感じるのが、

とても遅れていただけでした。

 

我慢している間、

私は自分の感情を

感じないようにしていました。

 

今、嫌だな

ちょっと無理かも

疲れているな

 

そんな小さなサインを、

 

「仕方ない」

「まだ大丈夫」

と、なかったことにする。

 

そうしていると、

その場はやり過ごせます。

 

関係も、

空気も、

一見すると保たれます。

 

でも、感情は消えていませんでした。

 

ただ、後回しにされていただけです。

 

感じることを後回しにすると、

怒りは「その場に合わない形」で出てきます。

 

ひとりになったとき

安心した瞬間

関係のない相手に

 

理由がわからないまま、

強い感情だけが噴き出す。

 

怒りが相手に伝わらなかった本当の理由

 

どれだけ強く怒っても、

どれだけ感情があふれても、

相手には、ほとんど伝わらない

 

話が通じない

論点がずれていく

「大げさだ」と受け取られる

結局、何も変わらない

 

怒りを出したのに、

分かってもらえた感じがしない

 

その体験が、何度もありました。

 

怒りは「最後に残った感情」だった

 

今ならわかります。

 

あの怒りは、

本当の気持ちが生まれた最初の感情ではありませんでした。

 

その前にずっと

嫌だった

悲しかった

怖かった

分かってほしかった

そんな気持ちが、

何度も、何度も、

黙って飲み込まれていたのです。

 

怒りが出たとき、

相手に届いたのは、

積み重なった感情の最後の一滴でした。

 

だから、

文脈も、理由も、

相手には見えなかった。

 

あの怒りの奥には、

「雑に扱われたくなかった」

「ちゃんと分かってほしかった」

そんな、とても大切な想いがありました。

 

怒りは、突然溢れた感情ではなく、

大切にしたかったものを守るために、

最後に残った形だったのだと思います。

 

怒り悪いのではなく、安心して伝えられる土台がなかった

 

怒りが伝わるためには、

土台に安心が必要です。

 

話しても聞いてもらえる

否定されない

説明が通じる

 

でも、子どもの頃の私は、

怒りが理不尽に返ってくる世界で生きていました。

 

嫌だと感じる前に、

合わせる。

 

怒りを感じる前に、

飲み込む。

 

そうしていれば、

少なくともその場にはいられた。

 

怒りを感じないことは、

生き延びるための工夫でした。

 

だから、

言葉になる前の感情が積み重なり、

限界を超えたときにだけ、あふれた。

 

怒りは「伝える道具」ではなくなっていた

 

怒りは本来、

「これ以上は苦しい」

「大事にしてほしい」

というサインです。

 

でも私にとって怒りは、

伝えるための感情ではなく、

耐えきれなくなった体の反応になっていました。

 

だから、

相手に伝わらなくても、

不思議ではなかったのだと思います。

 

今、私がしていること

 

温かな夜のテーブルシーン

 

今の私は、

激しい怒りで分からせようとはしていません。

 

その前にある、

もっと小さな感覚に気づくようにしています。

 

今、少し嫌だった

今、怖かった

今、無理だった

 

それを、

まず自分の中で認める。

 

怒りになる前の感情を、

一人で抱きしめてあげる。

 

それができると、

怒りは、

伝わらなかった形で噴き上がる必要が

少しづつなくなっていきました。

 

怒りが伝わらなかったのは、あなたのせいではありません

 

もしこの記事を読んで、

「怒っても、何も変わらなかった」

「分かってもらえなかった」

そんな記憶が浮かんだなら。

 

それは、

あなたの怒りが間違っていたからではありません。

 

怒りを受け取ってもらえる場所ではなかっただけです。

 

もしあなたが、

突然イライラしてしまう

怒ったあとで落ち込む

「こんな自分は嫌だ」と思ってしまう

そんな経験があるなら。

 

その怒りを、

無理に抑えなくていい。

 

でも、

ぶつけなくてもいい。

 

まずは、

こう問いかけてみてください。

 

「私は、

いつから我慢していたんだろう」

 

怒りは、

あなたを壊す感情ではありません。

 

あなたを守ろうとしてきた感情です。

 

次回につながる話

 

次回は、

もう一歩深いところに進みます。

 

「なぜ私はNOを言えなくなったのか」

 

それは、

勇気がなかったからでも、

自分を大切にしていなかったからでもありませんでした。

 

怒りが伝わらなかった世界で、

「NO」を出すことが

どれほど危険だったのか。

 

その続きです。

 

 

前向きにならなくていい。 答えを出さなくてもいい。「今の自分に戻るための場所」

このLINEでは、 がんばらなくてもいい時間を大切にしています。 前向きになれない日も、 何も決めたくない日も、 そのままのあなたで大丈夫。 自分のペースを思い出すための やさしい言葉をお届けします。

  • この記事を書いた人

藤井千恵

安心を土台に、 自分に戻る感覚を取り戻していくサポートをしています。
答えを出すことや、 前向きになることを急がず、 人生を全体として見渡す時間を大切にしています。

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